人文研究見聞録:富士見の馬場 [茨城県]

茨城県坂東市岩井にある富士見の馬場(ふじみのばば)です。

平将門公ゆかりの史跡であり、かつては将門公の軍馬訓練の馬場だったとされています。

平将門についてはこちらの記事を参照:【平将門とは?】


由緒

石碑によれば、ここはかつて将門公の軍馬訓練の馬場であり、馬市も開かれていたと云われているそうです。また、「富士見の馬場」という名は此処から富士山が見えたことに由来し、昭和の頃には西南の方角に富士山が大きく見えたとされています。

なお、石碑にある詳しい由緒は以下の通りです。

富士見の馬場

富士見の馬場は、平将門公が軍馬の調練をした馬場で、この地から霊峰富士の勇姿が眺められたためこの名が付いた。市内長須には『延喜式』の長洲馬牧があり、伊勢神宮に祭馬(まつりば)・祓馬(はらいば)が納められた。

また、その頃は豪族達が私牧を各地に持っていて、将門公が石井営所に入ると、これらの官牧、私牧を支配して駿馬(しゅんめ)を集め、この馬場で調練のほか、馬市も開いたといわれている。

富士見の馬場の雰囲気

人文研究見聞録:富士見の馬場 [茨城県]
人文研究見聞録:富士見の馬場 [茨城県]

石井の井戸は住宅地の一角にあり、周囲には石碑がいくつか置かれています。

かつては此処から霊峰富士を拝めたとされますが、今は住宅に阻まれて見ることはできません。

そのため、碑文を読んで平安時代の当時を思い偲ぶのが、ちょうど良い史跡であると言えるでしょう。

料金: 無料
住所: 茨城県坂東市岩井2245-5
営業: 終日開放
交通: 三妻駅(徒歩124分)、茨急バス岩井車庫行き「岩井警察署前」下車ほか

公式サイト: http://www.city.bando.lg.jp/sp/page/page000382.html
matapon
著者: matapon Twitter
「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。