奈良県橿原市今井町にある春日神社（かすがじんじゃ）です。

かつては常福寺の鎮守社だったとされますが、明治の廃仏毀釈運動の影響で常福寺は廃寺になったとされています。

そのため、境内には旧常福寺の仏堂などが残されており、橿原市の文化財に指定されています。




創建年代は不詳とされますが、明治の廃仏毀釈で廃寺となった天台宗寺院である常福寺の鎮守社だったとされ、常福寺が慶長18年（1613年）の上棟であり、現存する当社最古の石燈籠銘に「慶安五壬辰年仲春吉日」とあることから、江戸時代以前には創建されていたものと推測されているようです。

現在では春日神社のみが残っていますが、境内には山門や神像・仏像などを安置する各御堂があるため、今でも神仏習合の痕跡を残す神社となっています。


春日神社の祭神は以下の通りです。





春日神社の山門です。

常福寺の名残であると思われます。



春日神社の鳥居です。



春日神社の絵馬堂です。

堂内には多様な絵馬が奉納されています。



春日神社の拝殿です。



春日神社の本殿です。

社殿には色鮮やかな錦絵が描かれています。



春日神社の行者堂（ぎょうじゃどう）です。

堂内に役行者像、前鬼・後鬼像、地蔵菩薩像を安置するとされています。



春日神社の観音堂（かんのんどう）です。

堂内に十一面観音像、阿弥陀如来像、弘法大師像などを安置するとされています。



春日神社の地蔵堂です。

旧常福寺の東北から発見された一面二体の地蔵尊像であり、「叶地蔵尊」と名付けられています。

なお、花崗岩を刻んで造られた尊像であり、室町時代のものと推定されているようです。



春日神社の金毘羅堂です。

堂内には「金毘羅大権現」と刻まれた石碑が安置されています。



春日神社の末社です。祭神は以下の通りです。




春日神社にある小祠です（祭神不明）。



春日神社にある遥拝所です（伊勢神宮か？）。