人文研究見聞録:横浜媽祖廟 [神奈川県]

横浜中華街にある横浜媽祖廟(よこはままそびょう)です。

道教の女神である媽祖(まそ)を祀る道教寺院として、関帝廟と共に横浜中華街を代表する観光スポットとされています。


概要

歴史

媽祖は海の安全を守る女神であり、かつては関帝廟内で祀られていたと伝えられます。また、明治時代の清国領事館(現・山下小公園)に「天后宮(媽祖廟)」が祀られていたという記録が残っているそうです。

その後、平成15年(2003年)頃より横浜への地域貢献を目的にした媽祖廟建立が「横濱媽祖廟再建プロジェクト」として進められ、平成18年(2006年)3月17日に横浜の新名所として横浜中華街に落慶開廟したとされまています。

祭神

・媽祖(マソ)
 → 航海安全の神様
 → 御利益:家内安全、商売繁盛、心願成就、開運成就、身体健全、社運隆昌、交通安全、 旅行安全、厄難削除、合格成就、安産祈願、息災延命、良縁成就、無病息災、除災招福
・千里眼(センリガン)
 → 遠くを見る目で、あらゆるものを見分けて媽祖に報告するという
・順風耳(ジュンプウジ)
 → 遠くの声を聞く耳で、あらゆる人々の声を聞き分けて媽祖に報告するとされる
・玉皇大帝(ギョクコウタイテイ)
 → 中国道教における事実上の最高神
 → 御利益:国泰平安
・月下老人(ゲッカロウジン)
 → いわゆる運命の赤い糸を司る神とされる(縁結びの神様)
 → 御利益:縁結び
・註生娘娘(チュウセイニャンニャン)
 → 道教神話に登場する西王母(セイオウボ)に仕える三女神の総称(子宝の神様)
 → 御利益:子宝
・文昌帝君(ブンショウテイクン)
 → 中国で文章をつかさどる神とされる(学問の神様)
 → 御利益:学問向上
・臨水夫人(リンスイフジン)
 → 安産の神様
 → 御利益:安産
・福徳正神(フクトクショウシン)
 → 中国古代農耕社会における土地神とされる
 → 御利益:金運招財・財産安全

媽祖とは?

人文研究見聞録:横浜媽祖廟 [神奈川県]
媽祖
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千里眼
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順風耳

媽祖(まそ)とは、道教の女神であり、主に航海・漁業の守護神として信仰されています。

天上聖母、天妃娘娘、海神娘娘、媽祖菩薩などとも呼ばれており、尊号として「天后(てんこう)」が付けられる最も地位の高い神とされているそうです。

なお、媽祖は実在する中国の官吏の娘「黙娘(ムーニャン)」が神となったものであるとされ、16歳の頃に神通力(いわゆる超能力)を得て村人の病を治すなどの奇跡を起こしたことから、「通賢霊女」と呼ばれ崇められたとされています。

しかし、28歳の時に父が海難に遭って行方知れずとなったことを悲嘆して旅立ち、道教の聖地である峨嵋山(がびさん)の山頂で仙人に誘われて神になったと伝承されているそうです。

なお、媽祖は悪神(妖怪)とされていた「千里眼(せんりがん)」と「順風耳(じゅんぷうじ)」という2体の鬼を神通力によって降伏させ、改心したこれら二神は、以降媽祖の守護神として使役されるようになったとされています。

媽祖廟の見どころ

牌楼

人文研究見聞録:横浜媽祖廟 [神奈川県]

媽祖廟の牌楼(はいぼう)です。

中国の伝統的建築様式の門の一つであり、海外では中華文化のシンボルの一つとされています。

石獅

人文研究見聞録:横浜媽祖廟 [神奈川県]

媽祖廟の石獅(せきし)です。

石で造られた獅子像であり、日本における狛犬に相当すると思われます。

灯籠

人文研究見聞録:横浜媽祖廟 [神奈川県]

媽祖廟の灯籠(タンロン)です。

本堂

人文研究見聞録:横浜媽祖廟 [神奈川県]

媽祖廟の本堂です。

料金: 拝観無料(入廟料100円)
住所: 神奈川県横浜市中区山下町136(マップ
営業: 9:00~19:00、無休
交通: 元町・中華街駅(徒歩3分)、石川町駅(徒歩10分)

公式サイト: http://www.yokohama-masobyo.jp/jp/
matapon
著者: matapon Twitter
「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。