人文研究見聞録:天龍寺 [京都府]

京都府京都市右京区嵯峨にある天龍寺(てんりゅうじ)です。

足利尊氏を開基とする臨済宗天龍寺派大本山の寺院であり、本尊に釈迦如来を祀っています。

そのため、足利将軍家ゆかりの禅寺として知られ、嵐山の代表的な観光地としても有名です。

また、「古都京都の文化財」として世界遺産にも登録されています。

なお、主な見どころは、曹源池庭園(特別名勝・史跡)と法堂の雲龍図とされています。


縁起

平安初期、当地には嵯峨天皇の皇后・橘嘉智子が開いた「檀林寺」があり、それから4世紀を経て荒廃したため、鎌倉中期には後嵯峨天皇とその皇子である亀山天皇が離宮を造営して「亀山殿」と称したとされています。

その後、暦応2年(1339年)に崩御した後醍醐天皇の菩提を弔うため、足利尊氏が亀山殿を寺に改めて「天龍寺」としたことに始まるとされます。なお、開基(創立者)を足利尊氏、開山(初代住職)を夢窓疎石として、康永4年(1344年)に落慶したとされています。

境内の見どころ

勅使門

人文研究見聞録:天龍寺 [京都府]

天竜寺の勅使門(ちょくしもん)です。

勅使参向の際に使われた四脚門であり、寺内最古の建物とされています。

庫裏

人文研究見聞録:天龍寺 [京都府]

天竜寺の庫裏(くり)です。

台所と寺務所を兼ねる施設であり、ここで拝観受付を行っています。

なお、入口には達磨図が飾られています。

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達磨図

法堂

人文研究見聞録:天龍寺 [京都府]

天竜寺の法堂(はっとう)です。

天竜寺の中心堂宇であり、堂内には本尊の釈迦三尊像が安置され、天井には「雲龍図」が描かれています。

なお、春秋以外は土・日・祝日のみの公開なので注意が必要です。

方丈

人文研究見聞録:天龍寺 [京都府]

天竜寺の方丈(ほうじょう)です。

大方丈と小方丈(書院)からなる建物であり、大方丈には本尊の釈迦如来坐像が安置されています。

なお、屋内の襖には雲龍が描かれ、達磨の掛軸も飾られています。

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雲龍の襖絵
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達磨の掛軸

多宝殿

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天竜寺の多宝殿(たほうでん)です。

内部には後醍醐天皇の木造が祀られています。

曹源池庭園

人文研究見聞録:天龍寺 [京都府]

天竜寺の曹源池庭園(そうげんちていえん)です。

約700年前の夢窓国師作庭当時の面影を留める庭園であり、国内最初の史跡・特別名勝指定とされています。

なお、園内では美しい伽藍の他、樹木や竹林をはじめ、野鳥や鯉などの動植物を見ることができます。

四季に応じて見栄えが変わるため、季節を問わず楽しめる庭園となっており、非常にオススメです。

せっかくなので、下記にギャラリー形式で写真を載せておきます。

曹源池庭園ギャラリー

人文研究見聞録:天龍寺 [京都府]
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人文研究見聞録:天龍寺 [京都府]


料金: 庭園(高校生以上:500円、小中学生:300円、未就学児:無料)、諸堂参拝(庭園料金+100円)、法堂(500円)
住所: 京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町68
営業: 8:30~17:30、無休
交通: 京福電鉄嵐山駅(徒歩2分)、嵯峨嵐山駅(徒歩13分)、阪急嵐山駅(徒歩15分)

公式サイト: http://www.tenryuji.com/index.html
matapon
著者: matapon Twitter
「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。